AI時代がやってきた
自動運転システムを搭載した自動車や、温度や湿度の変化に反応して自動的に切り替わるエアコンなど、私たちの身の回りでも人工知能(AI)を搭載した製品は、珍しいものではなくなってきました。
こうしたAIが従来の自動化製品と異なっているのは、従来のものがあらかじめ「命令」された作業を、繰り返し正確に行うものであったのに対し、AIは「独自に学び、思考する」という点です。
つまりAIは、与えられたデータからパターンを認識することによって、特定のものを選びだしたり、分類したり、分析したりするだけでなく、それを元に計画を立てて作業を行ったり、想定外の事態が起こった場合でも、新たに学習してそれに対処することまでもが可能になったのです。
AIはすさまじい勢いで進化を続けています。医療や農業、スポーツや芸術など、これまで想像もしなかったような分野でも、AIは活用され、推進力となっています。AIのおかげで、私たちの生活は、今後ますます便利で快適、安全なものになっていくに相違ありません。
一方、日本では「少子高齢化」という大きな問題が浮上しています。総務省の統計によれば、二〇三〇年には就業者人口は五五六一万人まで減少すると推測され、この数値は経済成長に必要な六三〇〇万人より八〇〇万人近くも不足することを意味します。少子高齢化と労働力不足という大きな問題の解決策として、日本政府も労働現場のAI導入に大きな期待を寄せています。
私たちはまさに今、急激に移り変わりつつある時代に直面しています。この時代を生き抜き、さらに発展していくためには、AIに淘汰されるのではなく、AIを活用し、AIと共に働くことが必要なのです。
# AI時代