サイゼリヤというファミリーレストランが外食産業の中でもっとも
利益を出して、しかも、安くて早い、と顧客にも好評の理由、
何だかご存じですか?
答え:「サイゼリヤには包丁がない」からです。
この話を聴いたときに、「すげぇ~!」と全身鳥肌がたちました。
包丁がなくて、材料はすべて小分けの袋に入って仕入れられるんですね。
包丁を使えるように教育するのには時間とお金がかかる、
怪我もするかもしれない。安全対策、保険が必要。
当然だが包丁を使っている間、他の調理はできない。
廃棄物が出ればその処理も必要。
サイゼリヤでは注文を受けたら冷蔵庫から取り出して袋を破いて
加熱して盛りつけるだけ。
サラダなど加熱の必要がなければ皿にのせるだけ。カットすらしない。
徹底した合理主義。
これをITでもやりたい。いや、今後の生き残りをかけて
なんとしてもやらねば!と激震が走りました。
それまで、社名の通り「倍速」で仕事ができていると自負していましたが
まだまだ甘い。サイゼリヤくらい徹底して3倍速にはしないと!
とその日から試行錯誤の日々。
これまでずっと、徹底的に無駄を省いて最速でやっていたつもりでしたが
さらに盲点はないかと毎日総点検。
「何かもっと省力化できないか、もっとシンプルにできないか」
苦悩が続きました。
毎日毎日微差を積み上げて、改善に改善を加え、できあがったのが
「49ツール」を中心とする「3倍速方式」です。
システム開発をする人は、例えるなら材料がすでにパック詰めされた状態から
業務をスタートすることができます。
野菜を洗ったり、切りそろえたり、痛んだ葉っぱを取り除くなんてことを
しなくて済む。調理さえしない。
この方式を取り入れて、当社では開発スピードそのものはもちろん、
テスト工程にかける時間が激減。
最初からいたんだ葉っぱ(システムの不具合、障害)が入っていないので
テストの必要がないんです。
画期的でしょう!!!
余った時間で、よりよいものへ進化させるための調査研究をしたり、
お客様のご要望をより深くきいて業務によりそうようにしたり、
もちろん、金額も安くご提供できます。
その昔、サイゼリヤの正垣会長が試行錯誤の末にたどりついた価格戦略は
メニュー価格の70%オフだったそうです。
BAISOKUも限界チャレンジ!します。
命がけで挑みますよ!ご期待ください!!
ぜひみなさん行列にならんでください!!!
◆今日の一言
仕事量や仕事の種類が多いと、
お客様のタイミングを見計らうといったことはできません。
だから、仕事を増やすのではなく、
絞り込んでいくことが重要になります。
「絶対にやる仕事」と「やってはいけない仕事」に二分し、
絶対にやる仕事だけを徹底的に遂行する。
お客さんや店にとって一番大事なことは日々変化していくけれど、
その時々で優先順位があり、その優先順位通りに徹底できることが大事なんです。
正垣泰彦(サイゼリヤ会長)
スピードアップコンサルティングのBAISOKU
代表取締役 吉沢和雄