おはようございます!BAISOKUの吉沢です。
「目には目を、歯には歯を」
有名なハムラビ法典の一節です。
ハムラビ法典
196条
「もしある市民が、他の市民の目をつぶすならば、
彼の目をつぶさなければならない」
200条
「もしある市民が、彼に対等の市民の歯を打ち折るならば、
彼の歯を打ち折らなければならない」
今では、「やられたらやり返せ」という意味での使われ方を
していることが多いようですが、
実は、逆で、
歯を折られたら、相手の歯を折るところまでしか報復してはいけない、
つまり、いくら報復といえども、自分がされたこと以上の
ことを仕返ししてはいけない、ということを定めた法律です。
なので、「倍返し」はダメということですね(笑)。
古代バビロニアの人々が、社会生活を営むのにあみだした
優れた決まりごとだと感心します。
ただ、東洋の叡智も負けていません。
たびたびブログで紹介してきた「論語」では
孔子先生は
「真っ直ぐな正しさで怨に報いなさい」
とおっしゃっています。
怨みに対して、誠実さで堂々と立ち向かう、という
意味でしょうか。
「義を見て為さざるは勇なきなり」
に通じるところでもあります。
心の軸をぶらさないよう、
一本芯の通った生き方をしましょう!
◆今日の一言
或ひと曰わく、徳を以て怨に報いば如何。
子曰わく、何を以てか徳に報いん。
直きを以て怨みに報い、徳を以て報いん。
ある人が
「徳を以って怨に報いるという言葉がありますが、
先生はどうお考えになりますか」と尋ねた。
先師が答えられた。
「それでは何を以って徳に報いればよいのか。
真っ直ぐな正しさで以て怨に報い、徳を以て徳に報いるのがよいと思う」
論語 憲門第三十六 (訳は「仮名論語」より)